多言語学習者が陥りやすい罠にご注意を!
僕は今まで沢山の言語の勉強を手掛けてきましたが、今日は僕のような多言語学習者が陥りやすい罠に関して、感じた事を書いてみます。
僕自身を含めて、ユーチューブで多言語の語学ビデオをアップしているポリグロット・コミュニティを長年観察してきて辿り着いた結論ですが、多言語学習者が陥りやすい最大の罠は、ずばり自分の言語学習能力を過信して、おごってしまう事だと思います。
多言語学習者の多くは、自分が今まで複数の言語を学んでペラペラに話せるようになったというプライドが、多かれ少なかれあります。
それ自体は悪い事ではありません。
でも危ないのは、過去の経験から語学のコツを十分に心得たつもりになっていて、新しい言語を学ぶにあたって、普通の学習者よりもずっと速いスピードで上級者になれるはずだ、というある種の強迫観念にとらわれてしまうことです。
実際、ユーチューブには「3ヶ月でペラペラに」とか、超短期で新しい言語の上級レベルにチャレンジしようとか、何年も苦労しないでスマートに外国語を勉強しようというテーマのビデオが実に沢山アップされています。
僕自身もご多分に漏れず、イタリア語検定1級試験に短期で合格してみせるという実に荒唐無稽な考え方を持っていました。
でも、実際にふたを開けて見ると、いわゆる語学のベテランでも、数ヶ月間で新しい言語の上級レベルまで上り詰める事など所詮不可能で、こういう試みはことごとく失敗に終わっています。僕のイタリア語検定1級合格宣言も、見事に惨敗に終わりました。
では、どうしてこんな事が起こるのでしょうか?
僕は、多言語学習者は最初の1か国語を上級レベルまで学ぶのに物凄く沢山の時間とエネルギーを費やしているので、その苦い経験がトラウマになり過ぎているのが大きな原因だと思います。
僕は小学4年生で英語をABCから学び始めて、ペーパーバックの小説を辞書なしでスラスラ読みこなせるようになるまで、実に11年間かかりました。特に高校から大学にかけて、大量の単語カードを徹夜で手書き作成し、それを必死に暗記して、やっと本が読めるレベルまで到達しました。
そんな経験から、次に新しい言語を学ぶ際には、苦労は極力さけて、短期間でスマートに学びたいと考えてしまうのです。
でも、短期間で語学をマスターする目標に辻褄を合わせるには、語彙・文法・発音を超ハードなスケジュールで勉強する事を余儀なくされます。たとえ語学愛好者であっても、高いテンションを維持できるのは長くて数週間で、大抵の場合は燃え尽きて自然消滅してしまいます。
結局、語学のベテランでも、新しい言語を突貫工事のように短期でマスターするのは無理な話だと、僕は今更ながらに痛感しています。外国語の勉強というのは、少なくとも数年間はかかる、息の長い努力が必要なのです。
というわけで、僕は今手掛けているイタリア語に関しては、とにかく焦らずにゆったりと構えて勉強していくつもりです。
初心に戻って、無理な期待はせずに、末永く勉強を続けていきます!!!
(僕のツイートはこちらにてご覧いただけます。)
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